毎年、気温がぐんぐん上がる夏になるとニュースでも話題になる「熱中症」。
実は気づかないうちに進行していることもあり、誰にとっても他人事ではありません。
今回は、日常生活の中で簡単にできる熱中症対策を、「水分補給」と「食事」の面から分かりやすくご紹介します。
ご自身やご家族の健康を守るためにも、ぜひチェックしてみてください。
熱中症とはどんな状態?
暑さによって体温調節機能が乱れ、水分やミネラル(特にナトリウム・カリウム)のバランスが崩れることで、体温の急上昇、めまいや頭痛、筋けいれん、重症なら意識障害まで引き起こす状態が「熱中症」です。特に7月〜8月にかけて、気温が急に高くなると注意が必要です。
🔹 熱中症を防ぐ3つのポイント
① 暑さをコントロールする
- 部屋のエアコン・扇風機などを使い、室温は28℃以下を目安に。
- ブラインドやカーテンで直射日光を遮断。
- 外出時はゆったりした吸汗・速乾素材の服で体にこもる熱を逃しましょう。
② こまめな水分補給
- のどが渇く前のタイミング(起床時/入浴前後/就寝前など)にちょこちょこ補給を。
- 目安は1日1.5~2リットル。常に2.5リットル前後の水分が失われているため、夏場は意識的に補いましょう。
- 一度に大量摂取すると胃腸に負担がかかるため、150〜200 ml程度に分けて。
- スポーツ後など多量に汗をかいた場合は、塩分も同時に補給。ただし日常生活でナトリウムを摂りすぎると高血圧のリスクもあるので注意。
- **冷えすぎた飲料(5〜15℃が適温)**を選ぶことで腸からの吸収がよくなり、胃腸への負担も軽減できる。
- アルコールやカフェインを含む飲料は利尿作用があるため、それらを摂るときは水や麦茶も一緒に飲むようにしましょう 。
③ 栄養バランスの良い食事
- 暑さで食欲が落ちると、麺類や冷たいものだけで済ませがちですが、主食・主菜・副菜の三点セットは熱中症対策にも有効です。
- ビタミンB1(糖質→エネルギー変換に必須:豚肉・大豆製品・うなぎなど)
- クエン酸(乳酸の蓄積を抑え疲労回復:梅干し・レモン)
- カリウム(汗で失われやすく、細胞内液の維持に重要:野菜・海藻・果物)
よくあるQ&A
Q:冷たい飲み物だけで十分?
A:冷えすぎは胃腸に負担をかけ、吸収率も下がります。5〜15℃くらいの飲料+こまめな水分補給が効果的です。
Q:甘い清涼飲料はOK?
A:糖分の摂りすぎで血糖値が急上昇し、「ペットボトル症候群」のリスクもあります。普段の水分補給には控えるのが望ましいです。
Q:スポーツ時の水分補給は?
A:発汗量が多い時は塩分・ミネラルも一緒に補給を。多汗時以外の塩分多量摂取は控えましょう 。
夏を元気に乗り切るために
- 暑さへの備え:部屋や服装の工夫で熱を避ける
- 水分 × ミネラル補給:1日1.5~2 Lをこまめに、真夏は塩分も意識
- 栄養整える:ビタミンB1・クエン酸・カリウムを含むバランス食
これらを実践して、今年の夏も元気に乗り切りましょう!